出資者と出資方法(現物出資)
株式会社の出資者(株主)
株式会社では、出資者はつまり「株主」にあたります。(会社設立時最初の出資者=株主が発起人となります。)
出資者(株主)は、定款には名前が記載されますが、履歴事項証明書(登記簿謄本)には名前が出てきません。
尚、株式会社の出資者(株主)には法人も個人も可能ですし、未成年や外国人であっても可能です。
出資額に関しては制限はありませんが、他にも出資者がいる場合は注意が必要です。
配当や議決権は出資比率によりますので、あなたの出資額は総資本の1/2以上、できれば2/3以上の出資が好ましいでしょう。
また、株式会社設立手続きにおいては、出資者全員の印鑑証明書(3ヶ月以内発行のもの)が必要になりますので、早めに準備しておきましょう。
出資方法
株式会社の出資方法には、金銭のみならず自動車、パソコン、不動産、有価証券などの「モノ」による出資方法が認められいます。
ここでは、モノによる出資(現物出資)をより詳しく解説したいと思います。
現物出資って何ですか?
資本金の出資方法にはお金以外に「モノ」による出資が認められています。
つまり、あなた個人が所有している「モノ」(パソコンや車、不動産、有価証券など)を出資することにより、資本金として計上することが可能なのです。
従来ですと、この現物出資には裁判所に選任された調査役の調査やら弁護士・会計士などの価格証明など煩雑な手続と費用が必要でしたが、現在の新会社法の下では「現物出資の金額が500万円以下の場合」にはこれらが不要になりました。
つまり、
500万円の物を出資し、500万円の現金を出資すれば、資本金1000万円の株式会社を設立する事が出来ます。
現在では最低資本金規制の撤廃により、小資本の会社も増えていますが、資本金額は登記簿謄本に記載されますので、やはり資本金額が高い方が会社の信頼性は上がります。
※ただし、資本金1000万円の会社は初年度から消費税の課税業者になってしまいますので、当初は1000万円未満の資本金設定が良いでしょう。
現物出資をする際の定款規定は?
現物出資をする際には、その内容を定款及び発起人決定書(複数の場合は発起人会議事録)に記載しておかねばなりません。
ここでは、その定款記載例を公開しておきます。
(現物出資)
第 ○○ 条 当会社の設立に際して現物出資をする者の氏名、出資の目的である 財産、その価額並びにこれに対して与える株式の数は、次のとおりである。
(1)出資者 発起人 渡邉 徳人
住 所 東京都○○区××一丁目2番1-101号
(2)出資財産及びその価額
パーソナルコンピューター(株式会社△△社製 平成15年式
WindowsXP DYNA Book 製造番号A5/CCBBAA) 1台
金20万円
車両 (株式会社□□製 ××平成10年式 黒
車両番号 熊本 ま ×2-3○) 1台
金60万円
(3)与える株式の数
80株
現物出資をする際に追加で必要になる書類
- 調査報告書
- 財産引継書
現物出資をする際の注意
会社設立登記申請の際に提出する書類のひとつに「資本金の額の計上に関する証明書」がありますが、この場合計上する金額は「金銭出資をした金額のみ」です。
つまり、金銭出資200万円、現物出資100万円の会社の場合、 この「資本金の額の計上に関する証明書」は200万円のみ記載することになります。
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