取締役及び株主の成年後見開始
成年後見とは記憶力などに障害がある高齢者、知的障害者、精神障害者など判断能力が欠けているのが通常の状態となった方を保護・支援するための制度です。
家庭裁判所が選任した成年後見人が、本人(成年被後見人)の意思を尊重し利益を考えながら、本人を代理して契約などの法律行為をすることとなります。
成年被後見人と取締役
取締役の欠格事由(取締役になることができない事由)のひとつに成年被後見人であることも含まれますので、取締役が後見開始の審判を受けた場合はその取締役は資格を喪失し退任することになります。
*監査役も同様です。
退任の登記
成年被後見人となった取締役が代表取締役ではなく、複数の取締役がおり、尚且つ成年被後見人となった取締役が退任しても定款で定めた員数に照らして問題がないのであれば、成年被後見人となった取締役の退任の登記のみをすることとなります。
必要な書類
- 変更登記申請書
- 後見開始を証明するもの(裁判所の審判の書面など)
登録免許税
資本金の額が1億円を超える場合は30,000円
1億円以下の場合は10,000円
退任の登記と就任の登記
成年被後見人となった取締役が代表取締役であったり、1人取締役であったり、また取締役が一人減ることによって定款で定めた員数に満たなくなった場合は、新たな取締役もしくは代表取締役を選定し登記する必要があります。
必要な書類
- 変更登記申請書
- 後見開始を証明するもの(裁判所の審判の書面など)
- 株主総会議事録
- 就任承諾書
- 新取締役の印鑑登録証明書
など。
登録免許税
資本金の額が1億円を超える場合は30,000円
1億円以下の場合は10,000円
成年被後見人と株主
成年後見人には法定代理人として代理権がありますので、成年被後見人が株式を所有している場合には、株主としての権利行使(配当を受ける権利、株主総会に出席する権利、総会での決議権など)を代理することができます。
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